緊急事態宣言を乗り越えろ! 個人事業主(フリーランス)の給付金を徹底解説 Part2

 フラン健史郎 | 2020/05/01 - 10:57

途中で閣議決定されたものが、内容の見直しがされるなどありましたが、ついに、申請した国民全員への現金10万円の一律給付や、中小企業や個人事業主(フリーランス)への持続化給付金を含んだ、“令和2年度補正予算”が2020年4月30日に可決しました。

というわけで、この補正予算で決まった各種給付金の中身や、申請方法について、要点だけをダイジェストしてお伝えします。

持続化給付金とは? 令和2年度補正予算の概要説明

そもそもとして、今回成立した、令和2年度補正予算は、簡単にいうと、コロナ対策として行う政策と、その政策を行うために必要なお金(予算)の確保方法について、定めた法律です。

ざっくりとですが、以下の五つが柱になっています。

そして、②雇用の維持と事業の継続の具体的な方策として、実施される「特別定額給付金」が、いわゆる“一人10万円の給付金”となります。そして、「事業継続に困っている中小・小規模事業者等への支援」として用意されるお金が“持続化給付金”です。

また、休校したお子さんを抱える家庭向けに「子育て世帯臨時特別給付」というものも、用意されることになっています。

他にも「生活に困っている個人等の負担の軽減」として“市町村国保等の保険料減免支援事業費”や“納税緩和措置の周知・広報及び税務執行体制の整備等”の費用も計上されています。前者は国民健康保険に加入し、保険証が『国保』の方の保険料負担を抑えるための予算であり、後者は、所得税など税金の延滞を認めるための予算となります。

どちらも個人事業主(フリーランス)の方に関係するものです。これらの実際の対応は、各自治体や地域の税務署が実施していく形になるので、地域でどういう動きが起きているが、しっかりウォッチが必要です。

さらに、各地の民間金融機関が実質無利子無担保の融資ができるように、あるいは、政府系金融機関が「危機対応融資」と呼ばれる特別な貸し付け制度を実施するためのお金も積まれました。

ちなみに、今回成立した補正予算の総額は25兆6914億円と非常に大規模ですが、そのすべて公債金、つまり国債で賄われます。もちろん、現時点では増税の予定はありませんが、今後、気になるところです。

基準は? もらえる人の基準

基準は? もらえる人の基準

さてさて、少し前置きが長くなりましたが、個人事業主(フリーランス)の方が一番気になる、“持続化給付金”の中身について、ここから項目ごとに分けて深堀りして、見ていきたいと思います。

まず、“持続化給付金”をもらえる人の基準(要件)と金額は4月7日の閣議決定と概ね変わらず、以下の通りです。

前年の売り上げと比べて、なので、2019年以前から事業により事業収入(売上)を得ていることが前提になります。また、“持続化給付金”は事業を持続させたい人のためのものであり、受け取るだけ受け取って、廃業するのも駄目です。

なお、勘違いのないようにお伝えしますが、開業届を出していなかったフリーランスの方は、“事業主”ではないので、“持続化給付金”の受給資格がありません。

一点、気になるのは、減収の証明審査の水準です。前回、4月7日の閣議決定後に書かせていただいたPart1では「中国では、新型コロナが流行する前から売り上げが悪かった企業が、コロナの影響を受けた企業向けの特別融資枠で銀行から融資を受けたことが問題視されている」というお話をさせていただきました。

犯罪者・詐欺師に悪用されないように、まったく審査をしない訳にはいかないと思いますが、厳しすぎて、“申請しても受給できない給付金”になってしまっても困ります。“持続化給付金”の給付審査の基準について、実際にどのように運用されるかは、やはり現時点では未知数です。

なお、日本政策金融公庫でも、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」や「新型コロナウイルス感染症にかかる衛生環境激変特別貸付」という”最近1ヵ月(最近3ヵ月)の売上高が前年または前々年の同期と比較して10%(5%)以上減少していること“が条件の融資枠ができましたが、審査が厳しく、申し込みに対して、実際に融資される割合は、非常に少ないようです。20%未満という報道もあります。

もちろん、金融機関である日本政策金融公庫は、返済できるかどうかを相当に重視して審査しており、“持続化給付金”の給付審査とは、基準が異なるのは間違いありません。しかし、ふたを開けたら、届けるべき人に届かない(でも、ペーパーカンパニーみたいな会社が受け取っている)、という事態にならないか、もやもやしています。

申請方法と準備・用意するもの 

ここでは、実際に“持続化給付金”を受け取る方法をご紹介いたします。

まず、申し込み方法ですが、Web申し込みのみとなっています。全国の商工会議所などが窓口になる、という事前情報もありましたが、新たな新型コロナウイルスのクラスターが発生するのを防ぐため、Web申請だけになったようです。

そして、売り上げの現状を証明するものとして「収受日付印が押されている2019年分の確定申告書第一表の控え(青色申告・白色申告共通)」と「売上台帳や帳面など、2020年の確定申告時の根拠となる月収入を証明するもの」となっています。どうしても売り上げ台帳や帳面など公式な書類が用意できない場合、他の書類でも良いことになっています。

他に必要なものとしては、運転免許証や個人番号カードなど、顔写真付きの本人確認のための書類、そして、給付金の振込先となる銀行口座情報ですが、場合によっては、事務局から追加で必要書類を請求される可能性があります。

他の救済措置

経済産業省から『新型コロナウイルス感染症で 影響を受ける事業者の皆様へ』というパンフレットが配布されています。

そこから、個人事業主(フリーランス)の方々に注目していただきたい制度や仕組みをご紹介いたします。

①JAPANブランド育成支援等事業

その名の通り、地域の名産品やサービスを海外のECサイトなど販路拡大に努めている企業に対して補助金を支給する制度です。主にモノ作りを行っている会社のための制度と思われがちですが、市場調査や商品のプロモーション活動等の支援を行う事業者にも補助金が支給されることになっています。

クラウドファンディングサイトへの掲載支援などが具体例として紹介されていますが、ITの力で、地域の他の企業と一緒にJAPANブランドの発展に貢献する、ITフリーランスの方が出てくれば良いな、と思います。

②小規模企業共済制度の特例緊急経営安定貸付等

小規模企業共済制度は、国の機関である中小機構が主催する、個人事業主や中小企業の経営者の“退職金”を作るための積立基金です。小規模企業共済制度に加入している方であれば、掛金の総額の7~9割の範囲内(最大2000万円)で、無利子の融資を受けることができます。

まとめ:明けない夜はないと信じて頑張ろう!

現場のフリーランスの中には「一時金だけをもらっても」という意見があることをPart1のときに伝えましたが、そうした不安な気持ちを“飼い慣らす”ことが重要です。不安な気持ちを忘れることは難しいです。ですが、その不安な気持ちを力に変える、前に進む原動力へと変換することは可能です。

もはや精神論でしかないですが、このような厳しい状況だからこそ、気持ちを強く持って、日々を大切に、毎日できることを行っていきましょう。

今すぐシェアしよう!

B!


上部へ戻る