エンジニア限定 心から温まる  ほっこり冬物語 

 フラン健史郎 | 2019/12/12 - 15:43
目次

    エンジニアの人間関係について、みなさんには、どのようなイメージがあるのでしょうか?

    ひょっとしたら、「死ぬ気でプログラムをコーディングしろ!」な体育会系のイメージを持っている方や、その逆に理知的な人たちの集まりといえば良いけれど、「自分さえよければそれで良い」という計算高い人たちの集まりで、ドライな関係を思い浮かべるのかもしれません。

    確かに、人間関係は組織の文化などによって左右されるので、体育会系の人たちや、ドライな人間関係しか持たないエンジニアも中にはいます。

    しかし、そのような人たちばかりではありません。

    そのことをみなさんに知っていただきたいので、今回は私の知っているエンジニアにまつわる、ほっこりエピソードをお話いたします。

    エピソード1:同僚のプライベートのお祝い事をみんなで祝う職場

    これは企業の考え方も影響しているかと思いますが、私の学生時代の同期が入社したIT会社では、「その同僚が嫌がらない限りは、プライベートのことも祝ってあげる」という文化があるそうです。

    転職や退社する方の送別会、新卒者はもちろん、中途入社のメンバーの歓迎会には、基本全員参加が当たり前で、同僚が結婚したり、お子さんが生まれたときには、みんなでお金を出して、商品券とお花をプレゼントするようです。

    さらに、どんなに忙しくて現場に余裕がないときでも、結婚記念日やお子さんの誕生日にはその人が休めるように、周りのメンバーでサポートするようにしていました。今となっては希少な“古き日本の企業文化”を残す、アットホームな良い職場ですよね。

    彼は憎まれ口を叩くタイプだったので、「独身・彼女なしには人権がない会社」などとうそぶいていますが、彼はそんな職場が気に入っているようで、転職などを考えていないようです。

    エピソード2:ある先輩エンジニアとの思い出

    物語2

    これは私がエンジニアになってから二年目の話です。一通り仕事を覚えて、絶賛、調子に乗っていた時分です。

    今になって思えば、井の中の蛙にならず、大海を知りなさい、という上司の意図もあったのか、自分のような若手は通常アサインされない、大型案件にアサインされてしまいました。そして、初めて任された大型案件で、完全に舞い上がった私は、システムのカットオーバー当日、とんでもないミスを犯してしまいました。

    私のミスに気が付いたお目付け役の先輩が、なんとかリカバリーしてくれたおかげで、事なきを得ましたが、もしリカバリーに失敗していれば、少なくとも数億円、ひょっとしたら数兆円単位の損失を出しかねない超重大インシデントでした。

    当日は、お目付け役の先輩に烈火のごとく怒られたのはもちろんのこと、その後も、事態報告書という名前の始末書を作成し、関係各所にお詫びに回り、再発防止策検討という建付けで、袋叩きに合う日々が数日、続きました。

    流石の私も自尊心は粉々になり、明らかに自分には荷が重い案件にアサインした上司への不満もあり、職場で腐っていました。そんなある日、とある先輩エンジニアが急に「この週末、暇?」と声をかけてきました。

    この先輩エンジニアは社内のプロパー社員にも一目置かれる優秀なフリーランスの方ですが、若いメンバーに対しては父親のように恐れられると同時に、尊敬されている方でした。

    また、なにか(耳が痛いという意味で)嫌なこと言われるのかな、と怪訝な表情を浮かべていると、「いや、趣味で野菜を育ててるんだけど、畑仕事で若いやつが欲しいと思ってさ。で、暇なの? ああそう、暇なら付き合え」と、ほぼ無理矢理、休みの日の約束をさせられてしまいました。

    そして休みの日、半信半疑で言われた通りの時間に会社の前に行くと、その先輩エンジニアが車でやってきて、「畑行くから、乗れ」と。ここまで来たら、覚悟を決めて着いて行くしかないと思って、車に乗ると本当に里山に連れていかれ、本当に畑仕事をすることになりました。

    午前中はずっと、鍬を使って土を耕していました。思った以上に重労働で、先輩エンジニアについて、プロパー社員間で「歳の割には筋肉質で体力がある」という話をよくしていましたが、なるほど道理で、と思ったことをよく覚えています。午後は、先輩エンジニアが作業場で茹でてくれたパスタを食べてから、トマトや茄子の収穫の手伝いをしました。

    帰りの車の中で、先輩エンジニアが「今日はお疲れ。やっぱり若いやつがいると作業速度が格段に上がるな」と労ってくれたあと、「仕事だけが人生じゃないから、もっと気楽に行きな」と励ましてくれました。

    翌日、しっかりと筋肉痛になりましたが、上司から「憑き物が落ちたみたいだ」と言われたのは、今となっては良い思い出です。

    エピソード3:情報処理技術者試験の後で

    自分の知識を確認し証明する手段として、資格ほどわかりやすいものはありません。ということで、情報処理技術者試験を受けに行った時の話です。

    情報処理技術者試験の中でも高度情報技術者試験と言われているものは午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱと計四科目が課される長丁場の試験です。そのため、午前Ⅱと午後Ⅰの間は昼休憩として、少し長めの休憩が与えられます。

    私は昼休憩を試験会場の近くにある飲食店で食べるようにしているのですが、ある時、ラーメン屋のカウンター席で、たまたま、すでに離任していたパートナー社の元開発チームメンバーと隣り合わせになったのです。そして、私のことに気が付いた彼が「あれ、健史郎さんじゃないですか?」と声をかけてくれました。

    「え? Aさん? 久しぶりですね、元気っスか?」といった話から始まって、「いま何しているの?」という話になり、彼もやはり、情報処理技術者試験の受験に来ていたので、せっかくだから、試験が終わってから、まだ明るいけど飲みに行こうよ、という話になりました。

    そして、二人で飲み始めると一緒に開発していた時の苦労話に花を咲かせていたのですが、急に、彼が「ウチの会社の他の元メンバーも呼んでみましょう」と言い出し、本当に電話しだしたのです。「いやいや、日曜の夕方に電話されても、誰も来ないんじゃないの? ってか、普通に良い迷惑だよ」と言っていたら、本当に彼の電話したメンバー5人中4人が来てくれることになりました。

    さらに、そのうちの1人が、Aさんが連絡先を知らない元メンバーにも声をかけてくれる、という話になっており、そうなると、私も負けてられませんから「わかった、僕の会社の元メンバーにも来てもらう」ということで、電話すると、4人中3人が行けると回答してくれました。

    最終的に、元メンバー16人中13人が集まり、ちょっとした同窓会気分で、楽しくお酒を飲むことができました。

    まとめ:良い職場・現場には良い人間関係がある

    今回は、エンジニアに関する心温まる話を紹介させていただきました。

    個人的な考えですが、優れた開発ができる良い現場は、総じて人間関係も良く、このような心温まるエピソードを一つくらいは持っているように思います。

    なぜならば、エンジニアの仕事って、基本的にチームで行うものなんですよね。マネージャーがいて、設計やテスト内容の計画など上流工程を担えるSEがいて、実際に手を動かしてシステムを作っていくPGやデザイナー、コーダーなどがいるという風に。

    そして、メンバーがそのチームの一員として働いていく中で、なにかしら、チームのために頑張ろうと思える体験をしていることが多いように思います。

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