現在、フリーランスのサーバーサイドエンジニアとしてだけでなく代表取締役社長として会社を経営する小川 善隆(オガワヨシタカ)さん。会社員からフリーランスになった経緯、そして自らの資金で会社を立ち上げるまでのお話を伺いました。アグレッシッブな経歴にも関わらず、温和で朴訥と話す人柄のギャップに、厳しいIT業界を生き抜くヒントが隠れていると思いました。それでは最後までお楽しみください。
キャリアのスタートはモバイルサイトの運営会社です。フィーチャーフォンの i-mode 開発を経験し、mixi のソーシャルアプリを見てこれは来るなって思いました。 そして、サップで、ソーシャルゲームを作っていました。
当時はモバゲーやGREEなどのSNSゲーム全盛時代でしたので、業界的にも勢いがあり充実した日々を過ごしていました。ですが社会人生活を何年か過ごすうちに「自分の思い通りにならない」あるいは「自分がTOPになるまでには色々な道のりがあり、時間がかかる」と思うようになりました。
さらに「実力で勝負をしたい」また「自由に何か物事を決めていきたい」と思い、会社を退職し、知り合いと会社を立ち上げました。当時は血気盛んでしたので、ほとんど勢いで始めたようなものです。
当時は、お金の流れもよくわからず「やればわかるだろうな」程度の認識でした。フリーランスはコミユニケーション能力の高さが必要なのか? スキルレベルがどの程度必要なのか? もわかっていませんでした。ただ「何でも知りたい、挑戦したい」という思いが強かったです。
業務委託、フリーランスの案件を探すのは大変でした。右も左も分からずインターネット上で案件を探し、テクフリ(弊社)のような媒体を利用して、案件を紹介してもらいました。
最初に受注した案件は半年続きます。ですが「常駐ではなく、受託の仕事」にシフトするためにそのような案件に飛びつき、見事に失敗。「これがフリーランスの洗礼か?」と思いました。会社として経営的な観点から受託することの意味をわかっていなかったからです。
そこでまたエージェントを利用し、常駐の案件を獲得しました。エージェントは業界のことを自分以上に理解していますし、頼りになります。個人的に直営業だとクライアントとなあなあ(いい加減)な関係になってしまい、案件を辞める決断もできませんし、単価交渉もできませんでした。その点では客観的な立場で進め、白黒ハッキリさせてくれるエージェントは頼りになる存在です。
会社員時代には知らなかったことを学びました。経理(お金の流れ)や経営的な事柄ですね。「こんなに抜かれていたのか!」や「こんなに経費がかかっていたのか!」とエンジニアだけでは知り得なかったことを知れたのは成長に繋がりました。
「何も決まっていないところから決めていかないといけない」や「経営するってこんな感じなのか」と実感することもありました。経営に当時から興味があったのかも知れません。
2015年5月に自己資金でAmazing engineを設立しました。現在、アルバイト含めて5名在籍しています。メンバーと共により大きな挑戦に取り組みたいと思っています。
自社サービスにも挑戦したいです。以前も挑戦しようとしましたが、自分のキャパシティー、一人で動ける限界を超えていましたので実現しませんでした。「見積もりが高すぎる」や「やりたい量が多すぎる」など、そういうジレンマや辛さを乗り越えてきましたので、今回はいつになるかわかりませんが実現できると確信しています。
社会人になって知らない状態から覚えた最初の言語はPerlですね。それからPHPを違う会社で学び、今はスマートフォン・アプリのサーバー側でRubyを使用しています。Rubyは独学で学びました。PHPも独学ですね。Perlは会社で教えてもらいました。PHP はPerlを学んだ後でしたので「似たような感じだ」と思い、楽に習得できたような気がします。
危機感がない人はフリーランスにならないほうがいいと思います。今のご時世、大企業も潰れる可能性もあります。危険察知能力は最も必要となると思います。
あと「自分に実力がある」と思っていても「実際にはない」人がいます。これは他人からしか測れないので、人の指摘を聞く余裕が必要ですね。逆にフリーランスに向いている人は「新しいプログラミングに挑戦したい」「色々な環境を知りたい」人ですね。恐れずに飛び込む勇気でしょうか。
経営に集中し、自分なりのブランド、ゲームを作れるような組織体制を作りたいです。そしてフリーランスの延長として起業しましたが、何よりも従業員を大切にしていきたいと思っています。
3つの質問に答えるだけで、フリーランスエンジニアとしての単価相場を算出します。 スキルやご経験にマッチする案件もあわせてご紹介いたしますので、気軽にご活用ください! ※単価相場の算出に個人情報の回答は必要ございません。