アプリケーションエンジニアの将来性は?年収などについても解説します
目次
「エンジニア」という言葉がつく職種は非常にたくさんあり、一つひとつの違いを知るのは簡単ではありません。しかしそれぞれの仕事内容や、求められる言語のスキルを知っておかないと、転職や独立で不利になってしまうのも事実。
ここではエンジニア関連の職種の中でも、「アプリケーションエンジニア」と呼ばれるポジションについて解説していきます。
アプリケーションエンジニアとは
アプリケーションエンジニアは、ChromeやFirefox、SafariといったWebブラウザ上で動作する「Webアプリ」の開発を手がける職種です。
TwitterやGmailなどのサービスは、PCに何らかのソフトウェアをインストールしなくても動作します。このようなサービスの開発が、Webアプリエンジニアが活躍するメインフィールドです。
Webアプリは、PCはもちろんスマホ・タブレットにも対応することができ、端末を選ばず利用できるのが強みの一つ。iOSアプリはiPhoneやiPad、AndroidアプリはAndroid端末でしか使えませんが、Webアプリの場合はOSに依存することなく使えるのがメリットです。
逆にインターネット環境がないと表示すらできないというデメリットは存在しますが、5G回線が実用化段階に入っている昨今では重大な欠点とはならないでしょう。ネイティブアプリと違って活躍の場が広いことから、今後も重宝される人材と考えることができます。
アプリケーションエンジニアの業務内容
アプリケーションエンジニアの仕事は、要件定義やサイトの設計からスタートします。「ユーザーがどんな機能を求めているのか?」「クライアントはどんなデザインを希望しているのか?」をもとにしながら、システム設計を施します。
もちろんWebアプリの開発にも携わります。時には企業内限定の業務系Webアプリを手がけることもあり、クライアントとの綿密なやり取りを交わすヒューマンスキルが重視される職種でもあります。
顧客の要望を正確に反映したWebアプリをつくるためには、顧客の抽象的な経営課題や不安・問題に対してヒヤリングを重ね、具体化・細分化していく必要があります。
一つひとつの課題を多角的な視点から精査し、問題解決に導くソリューションを渡すのがWebアプリエンジニアの使命です。
時にはクライアントと技術部門との橋渡し役となることもあり、対人折衝能力は不可欠と言えます。責任が大きくプレッシャーもかかる立場ではありますが、エンジニアとしての業務を通じて経営者視点で考えるスキルを培えることは、この仕事のメリットの一つです。
開発したWebアプリを運用・保守することも、アプリケーションエンジニアの大切な役割の一つ。時には専門知識を活かして営業チームを支えるフィールド・アプリケーション・エンジニア(FAE)や、営業・マーケティング分野を支援するコーポレート・アプリケーション・エンジニア(CAE)としての活躍を求められることもあるでしょう。
アプリケーションエンジニアに必要なスキル・資格
Webアプリエンジニアに求められるのは、ハード・ソフトウェアの専門知識や、ネットワーク・データベースに関する深い理解です。
ユーザビリティに優れ、セキュリティ面でも信頼の置けるシステムを構築する必要があるため、幅広い分野のスキルが求められます。
Webアプリ開発においては、HTML5・CSS3・JavaScriptといったフロントエンド言語がメインで用いられます。Java・PHPなどのバックエンド言語も必要で、業務系アプリではJava、C、C#の知識も必要になるでしょう。
Webアプリエンジニアになるための必須資格はありませんが、以下のような資格を取得し、スキルアップを図ることで転職の成功率や独立後の成果に直結してくるはずです。
- ドットコムマスター
- Webプログラミング能力検定試験
- システムアーキテクト試験
アプリケーションエンジニアが学ぶべきスキル
未経験からアプリケーションエンジニアを目指すなら、まずはWebアプリ開発に関する書籍で基礎知識を身につけるとよいでしょう。アプリ開発者向けの講座やセミナーを受講することも、エンジニアとしてのキャリアに直結してくるはずです。
プログラマーやシステムエンジニアからのステップアップを考えるなら、フロントエンドをはじめとするプログラミング言語はもちろん、データベースに関する知識を身につけておくと、エンジニアとしての信頼度が高まります。
さらに市場価値の高いエンジニアを目指すなら、クライアントの課題を解決に導くソリューション提案に長け、社内メンバーや顧客とのコミュニケーションに秀でた対人折衝能力を身につけていることが望ましいです。
コミュニケーション能力は、アプリケーションエンジニアだけでなくIT業界では必須のスキル。技術を磨くのも悪いことではありませんが、チームの仲間と積極的に関わり、クライアントの希望を汲み取るトレーニングを重ねるなどの努力が仕事の成果にも直結してきます。
また、Windows系だけでなく、UNIX・LinuxといったOSに関する知識を深めておくと、より活躍の幅が広がるはずです。アプリケーションエンジニアを目指したいと考えるなら、要件定義〜設計〜開発〜運用まで総合的なスキルを身につけられるシステムエンジニアとして、まずは腕を磨くことをおすすめします。
アプリケーションエンジニアの年収相場
アプリケーションエンジニアは、ほかのエンジニアやプログラマーと比べて高度なスキルを要求される専門性の高い職種でもあります。このことから年収水準は比較的高めで、20代から400万円を手にできるところもあります。
30代には500万円、40代になれば600〜700万円といった年収が見込まれます。プロジェクトマネージャーやコンサルタントにキャリアアップできれば、大台の1,000万円に到達することも十分に考えられます。
ただしこれは企業に勤めた場合の数字ですので、フリーランスとして独立し、成果主義の色が濃くなればなるほど年収は青天井となっていきます。それ相応のスキルや実績は求められるものの、平均的な年収以上の報酬を手にしたいなら、フリーのエンジニアという道を選ぶことも有力な選択肢の一つです。
アプリケーションエンジニアが活躍できる業界
アプリケーションエンジニアはさまざまな分野で重宝される存在ですので、一つの業界に限らず活躍することが可能です。
たとえば、電子部品・半導体といった製造業でも求人募集があり、営業部門をサポートするフィールド・アプリケーション・エンジニアが特に歓迎されます。CAD関連の会社では、営業・マーケティングにも携わるコーポレート・アプリケーション・エンジニアの人材が多く募集されています。
どんな業界でも求められる役割は同じで、技術面と営業面での活躍が期待されています。したがって、開発言語のほかコミュニケーションスキルやコンサルタントとしての知見が備わっていると、市場価値の高い人材となることができるでしょう。
【まとめ】アプリケーションエンジニアは将来性が高い
専門性の高いアプリケーションエンジニアは、将来性が高く、これからのAIやIoTの分野でも広く求められる人材と考えられます。若いうちからWebアプリ開発を目指してスキルを磨くことで、今後必要とされ続ける人材となることも不可能ではありません。
今後のキャリアパスの参考として、Webアプリエンジニアという職種の仕事内容・役割や、待遇、学ぶべきスキルを覚えておきましょう。
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