インフラエンジニアとはネットワークやサーバなどアプリケーションやwebシステムが動作するための基盤を支えるインフラに関する専門的な知識と技術を有するエンジニア。
ITの基盤をささえる職種でもあるため、ITを活用する企業からの需要がある職種でもあります。また近年ではソーシャルゲームの発達もあり、ゲーム業界でもネットワークやサーバ、データベースなどしっかりとしたインフラを構築することが重要な課題となっています。
IoTの推進や5Gなどにより、ITがより社会に浸透していこうとしている流れから考慮すると、インフラエンジニアは今後の社会にとって欠かせない職種の一つともいえるでしょう。
インフラエンジニアが含まれると考えられるIT運用・管理(顧客向け情報システムの運用)の平均年収は、経済産業省の公表資料「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると608.6万円です。
IT運用・管理(顧客向け情報システムの運用)のスキルレベルは3.4とされています。
しかしさらに高いスキルレベルであり、インフラエンジニアが含まれると考えられるIT技術スペシャリスト(特定技術・DB・NW・セキュリティ)の平均年収は758.2万円となっています。
スキルレベルは3.9となるため部下を指導するチームリーダーレベルもしくはそれに近いスキルが必要だと考えられますが、インフラエンジニアとして高いスキルを身につけることができれば、平均的な年収としても700万円以上を目指すことができます。
ではインフラエンジニアとしてIT技術スペシャリストを目指すために必要となる、DB、NW、セキュリティとはそれぞれどのようなスキルになるのか、順番に見ていきましょう。
データベースは様々なアプリケーションや顧客情報を取り扱うwebサイト運用において欠かせない概念であり、ネットワーク機器やセキュリティ機器にも関連しています。
データベースの主な役割はデータを蓄積して管理することですが、その管理されたデータは様々な形でアプリケーションに出力されます。
アプリケーションで問題が生じた場合にチェックをする対象にもなるため、システムを管理する上では欠かせない知識でもあります。
データベースに関連した資格としては、IPAが実施しているデータベーススペシャリスト試験があります。
データベーススペシャリスト試験は高度情報処理技術者に含まれる上位試験となっているため、取得することで一定の評価が得られることを期待できます。
ネットワークは、パソコンのインターネット接続は当然のこととしてプロキシサーバやファイアウォールログ管理機器など様々なネットワーク機器を管理するスキルを意味しています。
近年ではVPNやクラウド環境も積極的に採用されているため、そういった通信環境の設定や運用についての経験やスキルもネットワークに関連したスキルに含まれます。インフラエンジニアを目指す場合、ネットワークは最初に理解しなければいけない知識やスキルでもあります。
ネットワークに関連した資格としてはIPAが実施しているネットワークスペシャリスト試験があります。ネットワークスペシャリストを取得することは高度IT人材として一定以上のスキルを有することの証明にも役立ちます。
午後試験では実践能力があることを前提に難易度が高い問題が出題される傾向があり、合格率は14.4%です。難易度が高い資格ではありますが、インフラエンジニアとして長く活躍することを目指す場合には資格を取得する価値はあるといえるでしょう。
セキュリティに関するスキルには、基本的なウイルス対策のためのセキュリティ機器の設定や運用、ログ管理などが含まれます。
また管理するネットワークや機器でウイルスの検出があった場合はその内容や影響度を調べた上での対策を講じることなどがあります。セキュリティに特化したインフラエンジニアになれば、ウイルスログを解析するような高度なスキルを求められることもありますが、一般的なインフラエンジニアであれはそこまでのスキルは必須ではありません。
しかし近年の企業に対するサイバー攻撃は増加傾向にあるため、今後その重要度は高まる可能性があるスキルだといえるでしょう。セキュリティに関連したスキルとしては代表的なものとしてIPAが実施している情報セキュリティマネジメント試験と、情報処理安全確保支援士試験があります。
情報セキュリティマネジメント試験は入門的な位置づけの資格ですが情報処理安全確保支援士試験は、上位試験です。
また情報処理安全確保支援士試験は合格後所定の手続きにより登録セキスペとして資格保持者になれるという特徴もあります。
インフラエンジニアの平均的な年収は先に述べた通り608.6万円ですが、関わるプロジェクトの規模や業界によって、支払われる報酬や年収に違いがあります。
ではいくつかの代表的な業界をピックアップして業界ごとにどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
インフラエンジニアは投資や金融機関のサービス関係など、金融業界のインフラを支える立場として一定のニーズがあります。
サーバやネットワークなどの基本的なインフラの知識だけでなく、チームで円滑に業務を進めるために一定のコミュニケーションスキルも求められるのが一般的です。
弊社の求人サービスtechcareerでは、400万〜800万円程度で案件が掲載されることがあります。
人材業界は人材サービスに関連した求人サイト、webアプリケーションに関連した運用・保守、などインフラエンジニアの活躍の場面があります。コールセンターに関連したプロジェクトであれば、その拠点のネットワークの構築や運用に携わるケースも少なくありません。
障害対応なども含まれる業務になると一定以上のスキルは必要ですが、人材業界に関心がある場合はチェックしておきたい業界です。
弊社の求人サービスtechcareerでは、400万〜900万円程度で案件が掲載されることがあります。
健康や医療の分野ではポータルサイトや口コミサイト、その他様々なwebアプリケーションが提供されていることがありインフラ管理には一定の需要が存在しています。
負荷分散などサイト運用に欠かせない対応や、インフラの設計、ログ管理などプロジェクトによって幅広く業務を担当するケースもあります。
弊社の求人サービスtechcareerでは、400万〜700万円程度で案件が掲載されることがあります。
インフラエンジニアにとってネットワークやサーバ、セキュリティなどのスキルは必然ですが、将来性について考えるなら注目しておきたいスキルがあります。
それはクラウドに関するスキルです。一昔前はネットワーク環境といえばオンプレミスで構築することかが一般的でしたが近年はクラウドへの移行が行われているケースが少なくないからです。
また近年では官公庁の団体や有名企業がAWSを積極的に取り入れている影響もあり、今後AWSなどクラウド関連のツールやサービスを利用した運用・保守はインフラエンジニアにとって欠かせないスキルになる可能性が高いといえるでしょう。
参考:アマゾンウェブサービス
一方で、もっと基礎的なプログラミングスキルなどから着実に伸ばしていきたいのであれば、プログラミングスクールなどを利用してみるのも良いでしょう。
参考:【未経験特化型のプログラミングスクールなら活学ITスクール】
インフラエンジニアの将来的なキャリアとしては、マネジメントに関するスキルも身につけるならプロジェクトマネージャなど管理職を目指すキャリアもあります。
しかしこういった組織の中で重要なポジションを目指すためには、前提として高度なスキルが必要とされることが少なくありません。
そのためインフラエンジニアとして高い年収を目指すなら、まずはインフラのITスペシャリストとしてスキルを身につけることが大切になると考えられます。
先に述べた通り、IT技術スペシャリスト(特定技術・DB・NW・セキュリティ)の平均年収は758.2万円です。
ITスペシャリストとしてのスキルを身につけることは、エンジニアとしての市場価値を高めることにもつながるため、インフラエンジニアのキャリア形成においてスキルアップは最も重要なテーマでもあるといえるでしょう。
3つの質問に答えるだけで、フリーランスエンジニアとしての単価相場を算出します。 スキルやご経験にマッチする案件もあわせてご紹介いたしますので、気軽にご活用ください! ※単価相場の算出に個人情報の回答は必要ございません。