C++はビャーネ・ストロヴストルップ氏によって、1983年にC言語から派生して開発されたオブジェクト指向のプログラミング言語です。C++は高い保守性・高速でコンパクトなプログラムを実現できること、C言語との互換性があるのが大きな特徴となっています。
C言語との違いに関してですが、簡単にいうとC++はC言語にオブジェクト指向を追加したものです。
このオブジェクト指向が追加されることで、C言語よりも少ないコード量で開発ができ、オブジェクト指向であるのでC言語では現実的に開発が難しいものも開発ができます。とくにゲーム開発はC++だとやりやすいでしょう。
そして、C++ではスマホアプリやコンシューマーゲーム・業務系システム・Webアプリケーションなどさまざまな分野で開発することができ、日常にあるソフトウェア・ハードウェアの至る部分で使用されています。
こうして日常ではかなり身近なものに使用されているプログラミング言語ですが、実際にC++をマスターすることは難しいと言われています。何故かというと、まずC言語をマスターしていていないことにはC++の習得が難しいからです。
C言語ですら学習コストは高いと言われていますが、C++はもっと高いと言われており、上級者向けのプログラミング言語となっています。
GitHubでは、どの言語でプルリクエストがどれくらい行われているか公開しています。C++は6位です。
C++は6.950%となっており、1位であるPythonの16.689%と比べるとかなり差があることがわかります。
他のプログラミング言語のプルリクエストの多さからC++の比率は下がっており、トレンドとしても下落しています。
C++は比較的古い言語であり、トレンドは下がっているのですが、家電製品の制御やゲーム開発にも用いることができるため、現在も多くの企業の開発に採用されている言語です。
日系の歴史ある大手メーカーに使われるのみならず、インターネット・Web業界という歴史の浅い業界でも、主にソーシャルゲームの開発にC++が使われています。C++が使われている代表的な企業はDeNA・ドリコム等となります。また、仮想通貨取引所のシステム開発にもC++が使われていると言われています。
C++はC言語から派生してできたプログラミング言語ということもあり、C言語との互換性を第一に考えられて設計されたプログラミング言語です。そのため、C言語からC++への移行は容易にでき、C言語のコードとの連携も容易できます。
C++について見てきましたが、実際にキャリアを考える上でC++は転職に強いのかどうかは重要になってきます。
結論からいうと、C++は転職に強いと言えます。なぜなら、C++を用いて開発を行っている企業は多く、C++を使えるエンジニアに対する求人も多いからです。また、C++は学習コストが高く、C++を使いこなせるエンジニアが求人数に対して少ないため、転職がしやすくなっています。
また、C++を使いこなせて要件定義や基本設計などの上流工程まで出来るエンジニアはなかなかいないので、ここができるだけで更に高待遇を受けやすいです。年収1000万円も夢ではありません。
また、求人数が他のプログラミング言語に比べてかなり多いので、転職しやすさという安定を求めている方にはオススメの言語となっています。
今まではC++についてとC++は転職に強いのかについて見てきました。ただ、C++を使う職場に転職した場合に「そもそもどういう職場に転職できるのか?」ということについてここではお伝えしていきます。
IT業界はインターネット・Web業界、情報処理サービス業界、ソフトウェア業界、ハードウェア業界の4つに分類できます。C++を使えるとインターネット・Web業界、情報処理サービス業界、ソフトウェア業界、ハードウェア業界の4つどこでも活躍できます。
まずインターネット・Web業界は、Webメディア・ショッピングサイトなどの自社サイトを運営している企業が多いです。自社のプラットフォームの設計・開発・運用や、データ基盤の構築・ソーシャルゲームの開発などの求人があります。
ただ、これらの企業がWebサービスを開発する場合は、C++よりも比較的新しいRubyやPythonなどを採用している企業が多いので、古くから存在するC++を採用するという企業は少ないです。
ただ、ソーシャルゲームの開発の場合にはC++はよく使われており、この場合はC++の求人が多いです。ゲーム開発はエンジニアの中でも非常に開発が難しいと言われているので、上級者向けの求人となることが多いです。
また、情報処理サービス業界では、セールスエンジニアとしてクライアントにWebアプリ開発の提案を行うこともあれば、エンジニアとしてWebアプリの開発をすることもあります。
ソフトウェア業界では、プログラマーかSE(システムエンジニア)として、Webアプリ開発の下流もしくは上流工程に加わることになります。主に大規模なシステム開発に携わることが多いです。
また、SonyやNintendoが発売しているようなコンシューマーゲームソフトウェアの開発にもC++は使われており、今後もゲーム発売は耐えることがないので引き続きC++が使われていくでしょう。
最後にハードウェア業界です。ハードウェアの制御はC++によって成されることが多いです。実際にエンジニアとしてC++を用いてハードウェア制御の開発に携わることになります。
とくに日本はものづくりの国なので、家電や自動車などプログラミングで制御されているハードウェアの開発が進んでいます。そのため、必然的にハードウェア開発のエンジニアが多く必要となってくるので、日本の機械産業がある限りはC++の需要は非常に大きいです。
実際にこのハードウェア業界の求人がC++では一番多く、他のプログラミング言語と比べるとこの業界での求人が多いことが圧倒的に大きな特徴となっています。
年収に関しては企業によって異なり、300万〜800万の求人が多い印象です。ただ、年収1000万以上の求人もあり、かなり夢が広がります。
今回はC++に関して転職を絡めて見てきましたが、いかがでしたか?
今回お伝えしたかったことは以下の3点です。
C++は現在も多くのハードウェア開発・ソフトウェア開発ともに使われており、今後もさまざまな業界で使われ続けていくことが予想されるので、将来性も高いです。
C++の求人案件に応募しようと思っている方は、今回の内容を参考にぜひ次のステップに進んでみてください。
3つの質問に答えるだけで、フリーランスエンジニアとしての単価相場を算出します。 スキルやご経験にマッチする案件もあわせてご紹介いたしますので、気軽にご活用ください! ※単価相場の算出に個人情報の回答は必要ございません。