Javaメソッドは、プログラムの処理を分割して整理するための重要な機能であり、可読性や保守性の向上、再利用性の実現に役立ちます。
とはいえ、いきなりメソッドと言われてもイメージが付きにくくはないでしょうか?
この記事では、
というあなたのために、Javaメソッドの基本構文や戻り値の設定方法、メソッドの呼び出し方、設計のポイントなどを分かりやすく解説します。
さらに、メソッドの応用技術であるメソッド参照やstaticメソッド、メソッドチェーンについても解説するので、経験者の人もJavaメソッドについて再確認してみましょう。
Javaは企業におけるコアなシステム開発に使用されることが多いため、Javaエンジニアの需要は高く、多くの求人や案件が存在します。
今回は、Javaを使用した案件情報も紹介するので、Javaを習得して就職や転職に活かしたいと考えている人は参考にしてみてください。
Javaメソッドは、プログラムの処理を分割して整理するための機能です。
ここでは、Javaメソッドの概要を解説します。
繰り返しになりますが、Javaメソッドはプログラムの処理を分割して整理するための機能です。
複数の文や式をまとめ、特定の処理をひとつの単位として扱います。
メソッドは再利用性を高められるため、コードの冗長さを減らしてプログラムの保守性を向上させます。
また、コードの可読性も向上し、プログラムの開発効率が高まる効果があるという点も特徴です。
ちなみにメソッドという概念は、Javaに限らず多くのプログラミング言語で使用されています。
メソッドは、エンジニアを目指す上で欠かせない概念なのでこれを機会にしっかり覚えておきましょう。
Javaメソッドの種類は、インスタンスメソッドと静的メソッドの2種類です。
インスタンスメソッドは、特定のオブジェクトに属するメソッドであり、そのオブジェクトの状態を変更する処理に使用されます。
一方、静的メソッドは、特定のオブジェクトに属さず、クラス自体に関連する処理に使用されます。
静的メソッドは、staticメソッドとも呼ばれるメソッドです。
Javaエンジニアにとって、インスタンスメソッドと静的メソッドの違いを理解しておくことはとても重要です。
今回解説した内容をしっかり覚えておきましょう。
ここでは、Javaメソッドの基本構文について説明します。
メソッドは、プログラムの処理を組織化し、再利用可能なコードのブロックを作成するための重要な要素です。
正しい基本構文を理解し、適切にメソッドを活用しましょう。
Javaメソッドの基本構文は、以下の通りです。
修飾子 戻り値の型 メソッド名(引数のリスト) {
// メソッドの処理
return 戻り値;
}
修飾子はメソッドのアクセスレベルを指定し、戻り値の型はメソッドが返す値のデータ型を示します。
メソッド名はメソッドを一意に識別するための名前です。
引数のリストはメソッドに渡すデータを指定します。
そして、メソッドの本体では具体的な処理が記述されます。
最後に、return文を使用してメソッドの結果を返すという構成が、メソッドの基本構文です。
Javaメソッドでは、戻り値の型と引数の設定が重要です。
戻り値の型はメソッドが返す値のデータ型を指定します。
void型を指定すると、メソッドは戻り値を返さないという意味です。
引数はメソッドに渡すデータであり、複数の引数をカンマで区切って指定します。
メソッドを定義するとき、引数にはデータ型と引数名の両方を指定します。
メソッドに引数を定義した場合、メソッドを呼び出す際には引数の値を渡す必要があるという決まりです。
ここではJavaメソッドの定義方法と呼び出し方を解説します。
先ほど解説したJavaメソッドの基本構文を元に、実際にどのようなコードを書いてJavaメソッドを定義したり呼び出したりするのかを解説します。
正しいメソッドの定義と呼び出し方を理解し、効果的なプログラミングに役立てましょう。
Javaメソッドの基本構文に従って、Javaメソッドを定義してみましょう。
Javaメソッドの定義例は、以下の通りです。
public returnType methodName(parameter1, parameter2, ..., parameterN) {
// メソッド本体
}
Javaメソッドの基本構文でも解説しましたが、Javaでメソッドを定義するには、まず修飾子(public、privateなど)を指定し、次に戻り値の型を指定します。
戻り値の型がない場合はvoidを指定します。
その後、メソッド名と引数のリストを指定し、メソッドの本体を中括弧で囲んで記述するというのがJavaメソッドの定義方法です。
メソッドの本体では、処理の記述や条件分岐、ループなどを行えます。
Javaメソッドの呼び出し方は、以下の通りです。
objectName.methodName(parameter1, parameter2, ..., parameterN);
Javaでメソッドを呼び出すには、メソッド名と引数を指定します。
呼び出し元のコードで、呼び出したいメソッド名と引数の値を指定することで、対応するメソッドが実行されます。
Javaメソッドに定義した引数の型と一致する値を指定する必要がある点に注意しましょう。
また、メソッドの戻り値がある場合は、呼び出し元でその値を使用できます。
戻り値についてはこのあと解説します。
Javaメソッドの戻り値の受け取り方は、以下の通りです。
returnType returnValue = objectName.methodName(parameter1, parameter2, ..., parameterN);
Javaのメソッドの戻り値を受け取るには、メソッド呼び出しの際に変数に代入します。
メソッドが戻り値を返す場合、呼び出し元ではその戻り値を受け取るための変数を用意し、メソッド呼び出しの結果を代入します。
その後、受け取った値をメソッド実行後の必要な処理に使用するという流れです。
ここではJavaメソッドの応用的な使い方を解説します。
今回解説する応用的な使い方は、以下の通りです。
プログラミング解説の入門書には出てこない内容もあるかもしれませんが、効果的なプログラミングに役立つ機能なので、しっかり押さえておきましょう。
メソッド参照とは、メソッドを呼び出す際に、メソッドの名前ではなく、メソッドのオブジェクトを参照して呼び出す方法です。
メソッド参照を使用すると、既存のメソッドを直接参照してラムダ式を簡潔に表現できます。
メソッド参照は「クラス名::メソッド名」の形式で表され、「a -> クラス名.メソッド名(a)」というようなラムダ式よりも簡単に書ける点が特徴です。
メソッド参照により、コードの可読性と保守性が向上し、より簡潔で柔軟なプログラミングができます。
staticメソッドは、特定のオブジェクトに属さないメソッドです。
staticメソッドは静的メソッドとも呼ばれ、インスタンス化せずにクラス自体から直接呼び出せます。
通常、インスタンスメソッドは特定のオブジェクトに対して操作を行いますが、staticメソッドはオブジェクトに依存しない操作や共通の処理を実行するために使用されます。
なお、staticメソッド内ではstatic変数のみにアクセスできるという仕様に注意が必要です。
staticなメソッドや変数と、インスタンスなメソッドや変数間のアクセスを間違えてコンパイルエラーになることはよくあるので、注意しましょう。
メソッドチェーンは、複数のメソッド呼び出しを連結して一つの式として表現する手法です。
例えばよく見かける以下の標準出力処理も、メソッドチェーンを使用しています。
System.out.println(“Hello World!”);
Systemクラスのoutフィールドが持つprintlnというstaticメソッドを呼び出すという意味です。
Javaでは、メソッドの戻り値がオブジェクト自身であるような場合にメソッドチェーンを利用できます。
メソッドチェーンを使用することで、コードがスッキリとした記述になります。
ただし、メソッドチェーンを使用する際には、各メソッドが正しく結果を返すように注意が必要です。
Javaの処理でメソッドを使用するときは、リファレンスを見て、メソッドの仕様を確認してから使用しましょう。
ここでは、Javaのメソッド設計におけるポイントを解説します。
Javaのメソッド設計におけるポイントは、以下の通りです。
それぞれについて詳しく解説します。
メソッドの引数は、そのメソッドが必要とするデータや情報を受け取るための手段です。
引数の数や型を適切に設計し、メソッドが必要なデータにアクセスできるようにします。
また、戻り値はメソッドが処理の結果として返す値です。
メソッドの目的や要件に応じて適切な戻り値の型を設定し、呼び出し元が結果を適切に利用できるようにします。
引数と返り値を適切に設計して、メソッドの処理を明確にし、コードの可読性を向上させましょう。
Javaでは、メソッド名の命名には特定の規則があります。
メソッド名は英字で始まり、英数字やアンダースコアを組み合わせて命名します。
また、メソッド名はわかりやすく、その役割や目的を表現するようにすることが重要です。
Javaの命名規則では、メソッド名の最初の英単語は小文字で始め、複数の単語を結合する場合はキャメルケース(camelCase)を使用します。
例えば、「calculateSum」や「printMessage」などのように命名します。
また、メソッド名は予約語や既存のクラス名と重複しないように定義する必要がある点にも注意しましょう。
メソッド名や引数名、変数名などの命名には適切な規則に従うことが重要です。
命名規則に沿って、誰が見ても分かるような名前をつけるように心がけましょう。
メソッドを設計する際には、他の開発者がコードを理解しやすくすることも考慮しましょう。
コメントやドキュメンテーションを適切に記述し、メソッドの目的や動作を説明します。
また、メソッドの処理やフローが明確で、冗長な部分がないように設計することも重要です。
これにより、他の開発者がメソッドを理解しやすくなり、コードの保守性も向上します。
Javaは、幅広い領域で利用されており、多くの企業や組織がJavaを採用しています。
このため、Javaエンジニアの需要は高く、Javaを使った案件も多いです。
ここではJavaの案件情報をいくつか紹介します。
Javaを習得して年収を増やしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
案件名 | Java/週5/一部リモート/新融資システム開発 |
月額単価 | 〜770,000円/月 |
最寄駅 | 中野 |
業務内容 | ・新融資システム開発に向けた開発規約、ガイド類の整備及びサンプル開発、業務プロセスの見直しの検討。 ・期中管理については現在基本設計中、2023年1月から製造・テストを予定。 ・自動化・効率化を目的としたBPM(Pega)の画面作成、業務機能のオンラインとバッチの開発を行う。 |
基本スキル | ・Java基本設計以降スキル5年程度 ・SQL経験 |
案件名 | Java/サーバーサイドエンジニア/週5/一部リモート/金融系向けシステム開発 |
月額単価 | 〜550,000円/月 |
最寄駅 | 豊洲 |
業務内容 | Javaのサーバーサイドエンジニアを募集しております。 顧客内金融系システムにおいて、詳細設計~以降をお願いいたします。 |
基本スキル | ・javaでの詳細設計~一人称でできる方 ・コミュニケーションスキルが高い方 |
Javaメソッドは、プログラムの処理を効果的に組織化し、再利用可能なコードのブロックを作成するための重要な要素です。
本記事では、Javaメソッドの基本構文や戻り値の設定方法、引数の設計、命名規則などについて解説しました。
さらに、メソッドの応用技術としてメソッド参照、staticメソッド、メソッドチェーンについても触れました。
正しいメソッドの定義と呼び出し方を理解して、適切な設計により保守性や可読性を高めることが重要です。
今回解説した知識を実践に活かして、より効率的なプログラミングを実現しましょう。